なんか予告で観た限りでは、ヒッチコックの『北北西へ進路をとれ』みたいな巻き込まれ型サスペンスみたいで、かつPがスピルバーグということだったので期待して観に行ってみました。
で、感想……
あれれ? サスペンスと思った期待していたら、これ近未来のSFだったのね。
詳しい内容はネタバレになるので書きませんが、よくある古典的なネタでした。しかし、息もつかないジェットコースター的な展開で飽きることなく、CGも効果的で普通におもしろかったです。
ネタバレにならない程度に書けば、現代のコンピュータとネットワークの暴走と監視社会の危険性を風刺的に描いた内容でした。ただ、ちょっと気になったところは設定が妙にマニアックな割には、その設定に無理があり『え~?』と思えるところが多々ありました。まぁ、ヒッチコック風サスペンスではなくSFアクションとして観れば、気にはならないと思いますが……。
しかし、先日観た『アイアンマン』といい、最近、この手の『中途半端にリアルで、細かい設定ばかりに凝るおたくっぽいシナリオな作品』が多いような……。リアルに描いて良いところと、描かない方が良いところのバランスが悪く、作り手の『見せよう見せようとする姿勢』が全面に出すぎて、客の心理をちょっと無視してるんですよね。(これ、最近のRPGにも言えるけど) まぁ、でも、所詮娯楽だし、結果的におもしろければそれで正解なのかもしれないけど、もうちょっと『客の想像力をくすぐらせる技』が欲しいところです。作品って作り手が100%作るものではなく、作り手は70%で、残りの30%は客の想像力で完成させるものだと私は思っていますから。
イーグルアイを観たあと、ふと、『ウォーゲーム』という作品を思い出しました。あれもイーグルアイと同じように**の暴走でしたが、私は同じネタでも『ウォーゲーム』の方が好きかな。たしかに設定や映像はイーグルの方が圧倒的に上でしたが、『物語としてのおもしろさ』ではウォー~の方が想像力が膨らむ感じがするのです。
……って、ウォー~を知っている人は、イーグルのネタがわかっちゃいましたね。すんません……。