デカプリオさまが汚れ役に挑み、見事アカデミー賞を受賞したという『Blood Diamond』を観た。


監督:エドワード・ズウィック/脚本:チャールズ・レビット/撮影:エドゥアルド・セラ/音楽:ジェームズ・ニュートン・ハワード/出演:レオナルド・ディカプリオ、ジェニファー・コネリー、ジャイモン・フンスー、マイケル・シーン、アーノルド・ボスロー/2006年アメリカ映画/2時間23分/配給:ワーナー・ブラザース映画


で、感想――。



おもしろかった! 久々の硬派な社会派エンターテインメントで十分満足できるものだった。 あと、デカプリオの演技は着実に進化しているなぁ……という印象も得た。(だから賞をもらったわけだけどね) 監督は『ラストサムライ』のエドワード・ズウィック。


物語は90年代のアフリカ・シエラレオネ内戦を背景に、内戦の原因ともなっているダイヤモンド産業の密輸を縦軸、そしてそれに絡む密輸業者、ジャーナリスト、解放軍、政府軍、そしてそれらの犠牲者となった罪なき黒人を横軸にして進んでゆく。


実話をモデルにしているというところもあり、前半の解放軍の非道ぶりはかなりリアルで息を呑むシーンの連続だ。『う~ん。かなりキツそうな社会派ドラマかなぁ…。まさか重い問題定義だけで終わるんじゃないだろうなぁ…』と思って観ていたが、デカプリオが登場したとたんに、『ちゃんとエンターテインメント映画として着地してくれそうだな』という妙な安心感を得たのは、やはりデカプリオさまのキャラのせいか。


いやぁ~、しかし、この映画を観ていると、いかに自分が日頃からアフリカの現状に無関心かがよくわかるなぁ。アフリカでこの映画のようなことが起こっていたことや、今でも解放軍に所属して人を殺している少年兵が20万人はいるという事実は、正直、観終わった後、なんともいえない心のシコリを私に与えた。もちろん、それが監督の狙いで、私が見事にはまったということなのだろうが。


デカプリオが汚れ役に挑んだ――とういうことで、どんな風な汚れらしい壮絶な最後を迎えてくれるのだろう?と期待して観ていたが、結局は『デカプリオのイメージを損なわない範囲の最後』で終わった。結局、いい奴で終わるのね(まぁ、主役だからね)。 やはりデカプリオさまはデカプリオさまでした。


 


【追記】ジャーナリスト役の女性、どっかで見たことがあるなぁと思ったら、ジェニファー・コネリーだった。なんかぜんぜん歳とってないなぁ。

投稿者 mori-game

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