『ポセイドン・アドベンチャー』のリメイクだと噂される(笑)『ポセイドン』を観た。


原題:Poseidon/監督:ウォルフガング・ペーターゼン/脚本:マーク・プロトスビッチ/撮影:ジョン・シール/音楽:クラウス・バデルト/出演:カート・ラッセル、ジョシュ・ルーカス、リチャード・ドレイファス、エミー・ロッサム/2006年アメリカ映画/1時間38分/配給:ワーナー・ブラザース映画


で、感想―― (辛口です)



いくらジェットコースター・パニック・ムービーを狙ったとしても『序破急』ぐらいはあってもいいのでは、ペーターゼン監督?……という感じだった。


どんなにスリリングでも、息詰まるシーンでも(あるシーンでは本当に息詰まりそうだったが…)、緩急なく見せ続けられると逆にウンザリとしてしまうもの。あと人間ドラマに関しても、せめて『誰かに感情移入できる最低限のもの』は欲しかったなぁという感じ。(だって映画って、登場人物の誰かに感情移入することによってその世界の中へ入っていけるわけでしょ?) そこんとこが希薄だったせいか、正直、誰が死んでも助かっても『だから?』という傍観者的な醒めた感情が湧くのは否めなかった。必然、ラストシーンにはなんのカタルシスも感じることができなかった。


あと、金をかけて作ったという逆さまのセットも、なんかゴチャゴチャしていてよく分からず、あまり効果的じゃなかったのが残念。


ただ、唯一見応えがあったのは、映画冒頭のポセイドン号の全景と、ひっくり返る時の水のCG。さすがILMという感じだった。


――以上。


 


【追記1】リチャード・ドレイファス、すっかりおじいさんになってしまったんだなぁ……。


【追記2】この映画を観て、思わずテレビゲームの演出を思い出した。人間ドラマが希薄でイベントクリア的なところが。トホホ……。

投稿者 mori-game

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