ネットで調べ物をしていたらなつかしい画像を発見した。昔私の会社ギブロ(既に解散)で作ったゲームのタイトル画面だ(上写真)。これは”永井豪”氏原作の”マジンサーガ”という漫画をゲーム化したものだ。ハードはたぶんメガドラだったかな?


過去、いろんなゲームを創ってきたが、正直、それらのゲームのほとんどが手元に残っていない。だからネットで過去の作品の画像を発見するととてもなつかしい気分になる。資料としてネットにアップしてくれた方々には感謝、感謝である。


画像は、私がゲームグラフィッカーとして描いた最後のドット絵だ。社員だったH川という優秀なグラフィッカーが得意とした”多間接法”(後に”七つ風の島物語”や”ドラクエⅦ”で使われた)を使っている。”多間接法”とはキャラの体を細かいパーツに分けて描き、それを一つ一つ動かしてアニメさせる。結果、グニャグニャと良く動くキャラとなるのだ。(今で例えるならFlashアニメみたいなもの) 今となっては別にどうってことない技法だが、当時(1993年)は、かなり目を引いた。


この絵を最後に私はグラフィッカーから企画職に専念するようになった。それから10年――。世は3Dポリゴングラフィックの時代へと変わっていった。その過程の一時期、”ドット絵の職は業界から消滅するのでは…?”とドット絵師の間で不穏な噂がたったことがあったが、GBなどの携帯ゲーム機の出現でドット絵のニーズはなくならず、また、ポリゴンのテクスチャー作成にも必要とされ、今もドット絵の職は存続している。


昨今は機材やソフトが充実し、グラフィックカーも昔に比べかなり楽にクリエイティブな仕事ができるようになってきたが、私がこの業界に入った時(23年前)は下の写真のような機材で背中を丸めながらチクチクとドット絵を描いていたものだ。



「う~む……隔世の感ありだなぁ……」


――チクチク文鳥


 


*写真は、業務用のゲーム筐体を改造して作ったお絵かきマシーン。レバーでカーソルを動かし、ボタンを押して着色するという、ゲームを遊ぶ時と全く同じ体勢で作業をしていました。2、3時間仕事をすると目と腰をやられます。左下隅にチラッと見える熱暴走防止用扇風機が更に哀愁を感じさせます。(苦笑) 

投稿者 mori-game

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です