スティーブ・ジョブズが亡くなった。
ふと、押し入れにしまっていたマックのSEが触りたくなり、引っ張りだして起動させてみた。
「ポ~~ン!」という懐かしい起動音とともに、昔、マック用のクリップアート集の仕事をやってた頃を思い出した。
今から25年前。パソコン嫌いだった自分に、パソコンの面白さと可能性を感じさせてくれたのがアップルのマッキントッシュだった。マウスひとつで操作できるUIも新鮮だったが、それよりもジョブズやウォズニアックが持っていたパソコンに対する思想やコンセプトにいたく共鳴した記憶がある。あの出会いがなかったら自分の人生も(ちょっとだけ)変わったかもしれないかも。
マックは問題なく動いた。中にはハイパーカードやゲームの「マンホール」、そして25年前に自分が仕事で描いたグラフィックが入っていた。同時に当時の思い出がまるでタイムカプセルを開けたように小さなマックの画面から飛び出してきた。
あれから25年。今のPCや携帯電話やIT機器は驚異的な進化をとげた。あくまで「技術的には」だ。しかし、あのマックを作ったアップルには技術追求もさることながら、今でも「技術以前に大切にすべきもの」を考える思想があり、それは常に時代の先を提案している。(いや、アップルではなく、アップルを作った二人のスティーブであるスティーブ・ジョブズとスティーブ・ウォズニアックと言った方が正確か) その二人が持っている「大切にすべきもの」とは? その正体は私のような者が知った風に言うまでもなく、今の時代の人々は既に気づいているだろう。そして、その「大切にすべきもの」を彼らが守りカタチにしてくれたからこそ日常の生活が楽しくなったことも。だからこそ、ジョブズが亡くなった時にコアなアップルファンに限らず世界中の普通の人々が彼にこう言って別れを告げたのだと思う。
「ジョブズ、ありがとう」
文鳥のピーちゃんと記念撮影。レンズに近かったせいか嘴が歪んでかく見える。あ、嘴にエサがついてる。相変わらずお行儀の悪いヤツだなぁ…。w