日本科学未来館で22日から始まったDCEXPO2009へ行ってきました。DCEXPOとは「デジタルコンテンツ技術について、最新の研究成果や芸術作品を体験できるイベントを多数集め、子どもから専門家までが楽しく学ぶことのできる国際的イベント」ということだそうです。
「テレビゲームはテクノロジーの落とし子である」という自論を持つ私としましては、こういう技術展には閉塞気味のゲームショーよりワクワクと興奮するものを感じます。それでは、ほんの一部をご紹介いたします。
◆会場の様子
◆この水は床に敷かれたクリーンに投影されたものですが、人の歩きにあわせて水の波紋や水流がおこるというものです。
◆宇宙人ではありません。最新のVRのヘッドマウントディスプレイを装着した人です。私も試してみましたが、なんと自分の腕がVRの世界にリアルに再現され、タイムラグもほとんどないという一歩先を行ったものでした。う~ん、はやくこのシステムでファンタジー世界を冒険したいよ~。
◆友人のO野さんが参加されている「ステレオクラブTOKYO」も出品されてました。ちょっと分かりずらいですが、特殊なメガネをかけなくても映像が飛び出して見えます。
◆介護目的のロボットスーツです。有名ですね。軍事に利用すればパワードスーツにもなります。さらにパワーアップして空が飛べればアイアンマンになれます(笑)。これ、すごいのは人間の脳からのパルスや筋肉の微電に反応して動くところです。外人記者が試されましたが、驚いていました。ちなみにこの技術を開発した筑波大学のチーム名が「サイバーダイン」。ん? どこかで聞いたことがあるようなないような……。
◆これは人差し指と親指でつくった輪の影を下のディスプレイに落とすと、なんとその影が攻撃物体に変化し、さらに指の開閉で弾が発射することでシューティングゲームができるというものです。ゲーム性はともかくとして「とても新鮮」で、小さな子供がいる親子連れが夢中になってプレイしていました。微笑ましい。なんか、そのうちゲーセンに登場するかも。たぶんセガから(笑)
◆タッチスクリーンを使ったホッケーゲームです。今となってはそんなに新しさを感じなくなったタッチスクリーンですが、操作性は抜群ですね。そのうちゲーセンに登場するかも。たぶんセガから(笑)
◆これは布に投影されたCGの模様の凹凸に連動して、布の後ろにある突起物がその凸凹に対応してリアルタイムに動くという、ちょっとアートっぽいものでした。でも、正直、CGの模様があまりにアートすぎてどこが凸でどこが凹なのかわからなかったので、係のロンゲのお兄さんに「もっと凸凹が分かりやすいCGにすればよかったのに」と意見をしたら、そのお兄さんは「私もそう思ったのですが…」と言いながら、この作品のリーダー(教授?)と思しき年配の男性にやるせない目をやったのが、ちょっとおかしかったです。
◆出ました。最近流行りのAR(拡張現実)ものです。左はARペット系。右は存在しない物体を手に持ったデバイスの振動で感じ動かすというもの。そういえば、ちょい前にPS3でAR系の技術を使ったカードゲームの企画がありましたが、あれどうなっちゃったんでしょうね?
◆今回の会場で特に私が驚いたのが3D映像(ポリゴンじゃなくて、飛び出す映像のほうね)の技術進化でしょう。なんか「浦島太郎」になったような気がしました。左はメガネをつけて遊ぶ3Dゲーム。右はメガネをつけず裸眼で飛び出て見えるスゴイ3Dのディスプレイ。いずれもディスプレイの価格が高くて一般市場には簡単に投入できないとのこと。ちなみに左のディスプレイは30万円ぐらいだそうです。右は高すぎるのでイベント用を想定しているそうです。
◆え~、写真がうまく撮れませんでしたので変わりに説明用のボード写真で。ええ、説明されている通りのものです。まさにスターウォーズの世界です。(フォログラフィーじゃないけどね)
その他にもいろいろありましたが、特に大学の研究室の学生さんたちが発表したものは、ユニークで楽しいものが多かったです。写真を撮るのを忘れちゃいましたが、うけたのは「口臭を使ったシューティングゲーム」。これ、チューブを咥えて息を吹くことでスクリーンに映った敵を倒すという、「臭いセンサー」を応用したシューティングゲームなのですが、おかしかったのは「口臭が強ければ強いほど、発射する弾のパワーが増大するというところ。まるでゲーム専門学校の生徒が考えそうなアイデアに思わず失笑したらバカにされたと思ったのでしょうか? 係のお兄さんがちょっとムッとされてました。
(ちなみに、その日の夜のTBSのニュース番組でそのゲームが取り上げられていました)
今回、ご紹介したのはほんの一部。もし、興味のある方は是非行かれることをおすすめします。特にゲーム業界を目指す若い方々は行った方がいいでしょう。得るものは大き
いですよ。テレビゲームはテクノロージの「面白さ」をエンターテイメントという方法を使って変換したものですから。