テレビでCMしていた割には、なぜか公開している映画館が少ない『ウオッチメン』を観に行きました。
で、感想……
おもしろい! おもしろいけど、う~ん、マニアックだなぁ……。「能動的」な原作ファンや映画通な輩なら楽しめるけど、「ダークナイト」すら楽しめないライト(受動的)なお客さん達には、かなりシンドイかも。拡大ロードショーをしなかった理由が分かります。
個人的には十分に楽しめましたが、ちょっと気になったのは、原作を忠実に表現しようとしたのか、それともリスペクトかどうかは知りませんが、ちょっと「りっぱな作品」にしようとしすぎて、やたら冗長なアートっぽい表現や、こりすぎる構成やカットワークが鼻についたところでしょうか。なんか、70年代初頭の、ちょっとヘッドなアメリカンニューシネマの臭いを思い出しましたよ。「予定調和とご都合主義の能天気なエンターテイメント映画に満足してる客はついてこなくていいよ!」みたいな。でも、デキの良い作品には間違いありませんけどね。あと、「300」のザック・スナイダー監督がメガホンをとっただけあって、バイオレンスシーンは「笑っちゃう」ぐらい、気合いが入っています。
ディズニーを象徴とする明るく楽しいアメリカンエンターテイメントの偽善的な面の皮をベリッとひんむいたら、その裏から「もうひとつのアメリカの黒エンターテイト」という名の血がドロドロと流れでてきたような作品でした。(意味不明(笑))
しかし、ここまでの作品を作らせたアラン・ムーアとデイブ・ギボンズの原作は、さぞや質が高いのでしょう。なんでもSF文学の最高峰・ヒューゴー賞をコミックで唯一受賞したほか、タイム誌が選ぶ「長編小説ベスト100」にも選ばれた歴史的名作だそうな。こりゃ、映画制作陣も気合が入ろうというものです。ちなみに、今、その原作の一章が無料で読めるようです(4月22日まで)
こちらから
読んでみましたが、いやぁ~、映画の絵コンテみたいですね、あと、ネームも多いし。明らかに日本のマンガとは異質のものです。でも、文学の臭いがプンプンしてインテリジェンスを感じますねぇ。う~ん、欲しくなってきたぞ~。
【追記】どうでもいいけど、Dr.マンハッタン、常にパンツをはかしたほうがよかったのでは? せっかくの高尚なセリフも股間のイチモツが気になって台なしなかんじ。(笑)
あと、最近みたDVD
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どちらも「いまいち」でした。どうでもいいけど、なんでAMAZONのリンクは写真がまともに表示できなくなったんだろ?