NANA監督・共同脚本:大谷健太郎/共同脚本:浅野妙子/原作:矢沢あい/出演:中嶋美嘉、宮崎あおい、成宮寛貴/2005年日本映画/1時間54分/配給:東宝 (写真は壁紙サービスのもの (C)2005「NANA」制作委員会)


『累計発行部数2300万部を超える同名人気コミックを、人気歌手・中島美嘉と「EUREKA」などで注目の若手女優・宮崎あおいの共演で描く話題作!』


――と、いうことで前評判もいいようだし、”TBS&東宝”、”女の子の友情”、「おお、これは去年の”下妻物語”並に楽しめるかも!」と過度に期待して映画”NANA”を観にいった。


で、感想――


私はてっきり、この作品は下妻物語のように”映画としてのオリジナリティー性が強く、原作を読まずとも100%楽しめることができるもの”と期待していたが、そうではなかったようだ。逆に限りなく原作に忠実に作っていたようだ。原作に忠実に作ったということは、言い換えれば”少女漫画のテイスト”を忠実に映像化したということでもある。実は、私は生まれてこの方少女漫画というものをほとんど読んだことがない。だから正直、”少女漫画のテイスト”がわからない。わからないから残念なことに、この作品を100%楽しむことができなかった。もちろん、これは映画がつまらないという意味で言ってるのではない。映画としては、とりあえず及第点はあげてもいいと思う。


私は”物語やドラマツルギーに少年漫画テイストとか、少女漫画テイストなんか関係ない”と思っていたが、少女漫画に詳しい友人に訊いた処、どうやらそんな短絡的な結論でくくってしまう程、少女漫画の世界は浅くないらしい。――と、いうことで、私は”少女漫画のテイスト”がわからず映画を100%楽しむことができなかったものの、そのテイストが作り出す”独特の映像の雰囲気”は感覚的に楽しむことができた。ただ惜しいのは、これは原作に忠実であろうとしたのが原因だとは思うが、全体的に”原作のイベントをとりあえずくっつけました”的構成の薄さが感じられたところか。もう少し構成にアレンジがあってもよかったのではないかと思った。(あと間合いのとり方とかね…) そうすれば私のような少女漫画のテイストがわからない客も、とりあえず”映画として”100%楽しめたかもしれない。(でも、うかつに展開をいじるとファンが許さないんだろうなぁ…)


ところで、この映画を観て気になったのは、中島美嘉の演技力はおいといて、彼女の体型がまんま少女漫画のように細かったという事と、松田龍平が父親の故松田優作にだんだん似てきたことか(映画の内容とぜんぜん関係ないぞ!) 


TBS&東宝タッグは、”女の友情”というテーマで、去年”下妻物語”、今年”NANA”と続けて公開している。ということは、来年もなんかあるかも? ”女の友情シリーズ三部作ここに完結! おすぎとピーコ物語”っていう感じで… んな、わけないか。


――下妻大好き文鳥


NANA 13 (13)

NANA 13 (13)




  • 作者: 矢沢 あい
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2005/08/12
  • メディア: コミック

 


 


PS:宮崎あおいといえば、「EUREKA/ユリイカ」のラストシーンの演技が忘れられないなぁ… ああ、また観たくなってきた。

投稿者 mori-game

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