前宣伝で盛り上がった『蜘蛛男3』……ではなく、スパイダーマン3を観た。


原題:Spider-Man 3/監督:サム・ライミ/原作・製作総指揮:スタン・リー
脚本:アルビン・サージェント/撮影:ビル・ポープ/出演:トビー・マグワイア、キルステン・ダンスト、ジェームズ・フランコ、トーマス・ヘイデン・チャーチ、トファー・グレイス、ブライス・ダラス・ハワード/2007年アメリカ映画/2時間20分/配給:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント


で、感想――



楽しめた。


楽しめたが、なんちゅーか、前宣伝に煽られてあまりに期待が膨らんだせいかもしれないけど、前回の1や2に比べては『ちょっと、いまいちかな?』という感もあった。 とくにいまいち感が強いところは、カタルシスが弱いというか、妙な残尿感の残るエンディング。『う~ん、どういう感動をしろというんじゃい!?』――ってな感じ。


このてのポップコーンムービーは、観終わった後に『ああ、おもしろかった!』というカタルシスが感じられないとどうにもいごこちが悪い。カタルシスさえあれば、この手の映画にありがちなご都合主義や、脚本や設定の甘さもある程度は許せてしまえるのだが……。ただ、CGというかVFXに関してはあいかわらず良く出来ていて、1や2と同じくらい見応えがあったので少しは残尿感の帳消しにできたが……。


物語のテーマは、『ちょっとしたお互いの誤解が憎しみを生み、その憎しみの心が復讐というかたちになり連鎖してゆく。人は愛しあい、お互いを理解しあわなければならないのだ』――てな感じのものにしたかったようだが、正直、安っぽい演出だった。


なんでかなぁ……? なんでこの手のポップコーンムービーって大ヒットすると、その続編では必ずっていいほど『人間性の深い部分っぽいところ』を描きたがるのかなぁ? 考えさせようとするのかなぁ? それも中途半端に。(スターウォーズ エピソード1~3しかり、ロボコップ2しかり) 『これはお馬鹿なポップコーンムービーじゃないんだぞ! 実は奥の深いインテリジェンスもある作品なんだぞ』と思われたい制作側のコンプレックスなのかなぁ? ポップコーンムービーは何も考えずにポップコーンかっくらって観る作品で十分なのに。


――まぁ、いっか。


いずれにしても、金と技術をかけた力技の一級エンターテイメントという感じでした。力技でねじふせられるように楽しめる作品であることは間違いないでしょう。(ほめてんのか、けなしてんのか、わからんな)


 

投稿者 mori-game

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です