映画版『佐賀のがばいばあちゃんB』がDVDで発売されたので早速購入して観てみた……。
[監]倉内均/[原][脚]島田洋七/[脚]山元清多/[出]吉行和子 浅田美代子 鈴木祐真 池田晃信 池田壮磨 山本太郎 工藤夕貴 緒形拳 三宅裕司 島田紳助 島田洋八 [上映時間] 104分
で、感想―― (辛口です。映画に好意的な方はご注意を)
う~ん……、ちょっと古臭いというか、歳よりくさい演出とシナリオだった。正直、原作の持つ「持ち味」があまり生かされていなかったし、かといって映像的な新たな解釈や独創性もなかった。ぶっちゃけ『たいくつ』だった。
なんだろ? 監督と脚本家は昨今のテンポが速く刺激の強い映画に反旗をひるがえすべく『ゆったりとした良い映画』創りにこだわりたかったのだろうか? もしそうならそれも悪くはないが、それにしてはテクが凡庸すぎる。
原作がPTA推薦のような良作なので『PTAに誉められるような良い映画』を意識したかどうかは知らないが、まずその前に原作の少年やがばいばあちゃんが持っている『元気さ』や『したたかさ』そして『明るい貧乏っぷり』が少々荒削りでもいいから、映像からビンビン伝わってくるような『おもしろい映画』に撮ってほしかった。
残念……。
【追記】監督、脚本、あと主演の吉行和子は、実は幼少の頃「本当の貧乏」を体験していないので「貧乏」が理解できてなかったのではないか?と思ったりもした。