『デスノート/the Last name』を観た。
監督:金子修介/原作:大場つぐみ、小畑健/脚本:大石哲也/音楽:川井憲次/出演:藤原竜也、松山ケンイチ、戸田恵梨香、片瀬那奈、マギー、上原さくら、藤村俊二、鹿賀丈史、(声のみ)中村獅童、池畑慎之介/2006年日本映画/2時間20分/配給:ワーナー・ブラザース映画
で、感想――
おもしろかった!
前篇と同じく、『原作ファンのみが納得できるような、原作をただ忠実に映像化した作品にするつもりはありません。原作の持ち味を原作を知らない人たちにも分かるような娯楽映画になるようアレンジしました』と言わんばかりの金子監督の潔さが感じられ、素直に楽しむことができた。
アレンジされた展開や結末のシナリオも、よく原作の長所、短所を研究していてポイントをおさえていたアイデアだったと思う。
ただちょっと残念だったのは、藤原竜也は、まぁ良しとして、その他の役者の演技力不足か。あと演出も、もうちょっと凝ってほしいな、というところもあった。
個人的に気に入ったのは『L』の結末と、死神レムの池畑慎之介(ピーター)の声と、そしてスタッフロールの最後に表記された『In Memory of Hiroshi Takase』のメッセージ。高瀬比呂志氏は前篇の撮影担当の方だったが急死されたそうだ。作品の内容が内容なだけに、マスコミは『デスノートの呪い』と、おもしろ半分に取り上げたそうだが、そんなくだらない噂を一蹴し、堂々と彼の業績を称えるかのようなそのメッセージは心うつものがあった。
娯楽作品として十分に楽しめた作品だった。ただ、『考えることが苦手』というカップルにはお奨めできないかも。だって、デスノートって、なんだかんだいって『トリック・ミステリーもの』ですから。