5年半ぶりに大沢さんの『新宿鮫』がでたので、購読した。


狼花  新宿鮫IX

狼花 新宿鮫IX



  • 作者: 大沢 在昌
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2006/09/21
  • メディア: 単行本


で、感想――


いやぁ~おもしろかった! 前回の『風化水脈』は人情路線っぽく、ちょっとおとなしい印象があったが、今回のは『毒猿』と同じくらい読み始めたら止まらないスピーディーなエンターテインメント、アンド、濃い話しにしあがっていた。


話しは『泥棒市場』と『明蘭』という中国女を核に、歯止めの利かない外国人犯罪をせん滅するために広域暴力団を利用しようという『毒には毒をもって制す』作戦にでた公安のK田と、それに対して『警察の正義』を守り抜こうとする鮫島、そして『氷舞』にも出てきた謎の元公安S田とが絡み合う――と、いう緻密なものだ。(って書いても新宿鮫のファンにしかわからんけど……)


本の『腹巻』に『ターニングポイントとなるシリーズ最大の問題傑作』と書かれているように、今回の作品はかなり考えさせられ、かつ、これからの日本の治安の未来を予言するかのような内容だ。


しかし、K田、S田の顛末がまさかああなるとは……。次回作はどうなるんだろうか? 嗚呼、早く読みてぇよ~! でも、また数年後になるんだろうなぁ……。もっと早く書いてよ、大沢さん!


 


【追記】後半、明蘭の存在感がちょっと弱くなったような気も……。あと、晶の存在もなんか薄くなってきたなぁ。別れんのかなぁ……?

投稿者 mori-game

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