昨日、目が醒めて寝ぼけ眼で早朝のニュース番組を見ていたら、『東京タワー傾く。原因はオナラ』という五段抜きの新聞情報を紹介していました。「なんだ? なんだ? マジかよ?」 と思わずTVを見入ります。なんでも東京タワーを毎日にように見ていた会社員が気づいたの事。その角度2~3度ぐらい。原因はタワーの地中に埋められた基礎コンクリート内にメタンガスがたまり、それが爆発して基礎が小さな崩壊をおこし、その影響でタワーが傾いたのではないかとのこと。新聞にはその証拠となる写真が紹介されていました。写真を撮った会社員は窓際社員で毎日のようにタワーを見ていたので、それに気づいたそうです。
「こりゃ、大事件じゃないか! タワーが倒れたら六本木壊滅か!?」
――と、私の眠気は一変に吹っ飛びます。でも、なんかヘンです。ニュースを紹介しているスタッフに緊張感がまったく垣間見られません。
「――で、今日は4月1日ということで……」
やられました。なかなか匠(たくみ)なことをやってくださいます。それも新聞が。キャラ設定や論理的考証もしっかり考えられ、まるで3流作家並クオリティーでございます。『その情熱、本業のジャーナリズムにまわすと、もっと良い新聞になりますよ』との賛辞も差し上げましょう。
でも、まぁ、こういうウソはシャレがあっていいですな。たまに人の心を傷つける野暮なウソってぇのがありますが、ありゃぁ、いけませんな。エイプリルフールの空気がよめねぇーってゆーか、『粋』っていうものがないスットコドッコイっていうやつですな。(なんで落語調になるんだ?)
しかし、政治もマスコミも企業も人間関係も『ウソ』特盛530円のこの世の中。もう『ウソ』にウンザリしているはずなのに、それでも『ウソ』を楽しんじゃえ! という世間一般の皆様がたの良くわかんねぇ根性ってぇか、太っ腹ってぇのは、てえしたもんだと思いやせんか、ご隠居?
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