久々に近況をば……。

実は去年末から今年にかけ、ちょっとある試みに挑戦していました。

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企画:森のげえむ屋さん プログラム:(株)コードアスリート

それは「フレフレ☆ランナー ~日本縦断編~」(以下、フレフレ☆~)というmixiアプリです。知人のプログラマーさんと、デザイナーさんの3人で自腹で実作業1カ月で作った実験作です。(仕様の準備を入れると2カ月弱ですが)

ちなみにこの作品はゲームではありません。「応援しあうという行為でマイミク(友人)を繋げる」をコンセプトとした「ソーシャル・アプリ(エンタメツール)」です。しかし、画面があまりにゲームっぽいことと、カテゴリーを「ゲーム」にしてしまったため多くのユーザーに誤解を与え「遊べない!」等の辛い評価をいただきました。しかし、その一方で、この作品の試みを理解、共感していただいたユーザーの方も多く、mixiという「ソーシャルな場」のユーザー層の厚さと広さに驚きもしました。評価も賛否両論と真っ二つに分かれました。(昔から私が企画するコンテンツはいつもそうですが…(苦笑))

私はゲーム屋なので、ゲームはどうあるべきかは理解していますし作ることもできます。(実はフレフレ☆~企画の初期段階はかなりのゲーム性が盛り込まれていました) それなのにあえて、このような「ゲーム性のない」コンテンツに挑戦したのは、ソーシャルアプリの可能性を、「自ら作るという行為」で体感したかったことと、進むべきソーシャルアプリの方向性のヒントを得たかったからです。その為には「既存のゲーム性という安全パイ」を極力排除し、そこから何が生まれるか?という試みが必要でした。まぁ、自腹で作ったことと、アプリが無料である、という条件があったからこそできた「前向きな無謀行為」ではありますが(苦笑)。

反省も含め、正直なところ、今回のフレフレ☆~は、ソーシャルアプリの新しい試みとして多くのユーザーに理解され楽しんでもらえる完成度ではありませんでした。しかし、多くの方々のアドバイス、意見が、これからの進むべきソーシャルアプリのヒントになったということは、大きな成果だったと思っています。(実験的なのにmixiに推薦されたことや、某ベンチャーキャピタルの会社に大きな興味を持っていただいたことも、そのひとつでした)

今、コンピュータゲームを含むデジタルエンターテイメントは大きな変化の時代を迎えようとしています。それは過去30年にはなかったほど大きなものです。それは言いかえれば30年前と同じ「新しいエンターテイメントの可能性」の時代と似ています。可能性はカタチにしてゆかないともったいないですね。そのためには「~とはこういうものだ」的固定観念を一度見直す必要もあると思っています。 コンピュータやITを使ったデジタルエンターテイメントメディアが「古典芸能」になっては不健康だとも思っています。

たまたまこの記事を読んでくださった同業の若きクリエイターさんたち! 今、この時代はチャンスの時代です。30年前と同じような。挑戦以外の選択肢はありませんよ。大いにトライして面白い時代を作っていってください。なぁ~に、できますって! 私みたいな50を過ぎたおっさんクリエイターもまだやろうとしているんですから(笑)。

 

追記1 :「フレフレ☆ランナー」は現在もmixiアプリにて公開中です。ご興味のある方はお試しを。

追記2:「フレフレ☆ランナー」の開発にあたり、忙しい中を無償でキャラデザをしてくださったIさんのご好意に、心より感謝いたします。ありがとうございました。

 

みんなとつながるmixiアプリパーフェクトガイド (SAKURA・MOOK 51)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 笠倉出版社
  • 発売日: 2010/02/24
  • メディア: 大型本

 

投稿者 mori-game

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